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明治安田J1リーグの第5節、FC東京対湘南ベルマーレは0-0の引き分けに終わった。これで開幕から5試合負けなしとなった湘南だが、最後尾でチームを支える上福元直人は、昨夏の加入前から湘南にはポジティブな印象を抱いていたと言う。それが現実となっている今シーズン序盤。上福元が感じていた湘南のよさとは?(取材・文:藤江直人)
頭上をゆっくりと超えていくボールの行方は…
【写真:Getty Images】
反対側のポストへ、湘南ベルマーレの守護神、上福元直人は猛然とスプリントを開始した。脳裏にはネガティブな光景しか浮かんでこない。キーパーの本能が、気がつけば体を突き動かしていた。
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「緊急事態というか、本当に間に合うか、間に合わないかのギリギリの場面だったので」
FC東京のホーム、味の素スタジアムに乗り込んだ8日のJ1リーグ第5節。両チームともに無得点で迎えた26分に、湘南に最大のピンチが訪れた。FC東京の右コーナーキック(CK)をはね返し、こぼれ球を拾った藤井智也がカウンターを発動させるも、FC東京の岡哲平に食い止められた直後だった。
岡はすかさず前を向いて、CKを蹴った俵積田晃太へパス。FC東京の逆カウンターから俵積田が送ったクロスは、キム・ミンテが何とかはね返した。しかし、クリアが小さい。次の瞬間、トップスピードでボールを拾い、ニアのポケットを突いた仲川輝人が想定外のプレーを見せた。
ゴールライン際から放たれたクロスは山なりの軌道を描きながら、ニアポスト付近にポジションを取っていた上福元の頭上をゆっくりと越えていく。反対側のエリアに相手選手がいたら――慌てて振り向いた守護神の視界に、ヘディングを見舞う体勢に入っていたFC東京の山下敬大が飛び込んできた。